資材集

熱処理記号

H 焼入・焼戻 AF 完全焼なまし AI 恒温焼なまし
LA 低温焼なまし AR 応力除去焼なまし SA 球状化焼なまし
QT 無酸化焼入・焼戻 VAF 真空完全焼なまし VAI 真空恒温焼なまし
VAL 真空低温焼なまし VAR 真空応力除去焼なまし VAS 真空球状化焼なまし
VQT 真空焼入・焼戻 CQT 浸炭焼入・焼戻 IN イオン窒化
GN ガス軟窒化 N 焼ならし(焼準) PA パックなまし
QI 高周波焼入 SN 浸硫窒化 CVD CVD
SZ サブゼロ処理 PVD PVD SB ショットブラスト(ドラム)

アルミニウム合金の質別記号調質記号(展伸材)

質別記号 処理の内容

F これは押し出しや圧延(あつえん)したままの状態、つまりアルミ材を製造したままの状態で、調質を行っていない状態を示します。製造工程からそのまま出てきた材料はこの状態になります。
O オーは、完全に焼なまし処理をして軟化させた物を示します。非熱処理合金についてもこの処理を行うことがあります。
O1 高温焼なまし処理をした後、徐冷したものをいいます。
O2 超塑性加工(ちょうそせいかこう)をして、溶体化処理させる等の特別な加工処理を行ったものをいいます。
O3 偏析を減らしたり、むらをなくしたりするために高温で均質化処理したものをいいます。
H 加工硬化したものを示します。金属は力を加えると硬化する性質をもち、これを加工硬化といいます。この性能を活用し、任意の硬度に調整が可能です。
H1 H1は加工硬化のみを行ったもので、Hの後につく数字で硬度を示します。
H11、H12、H13、H14、H15、H16、H17、H18、H19 H1の後に続く数字が1なら「1/8硬質」を意味し、H11は「1/8硬質になるよう加工硬化のみを行ったアルミ合金の展伸材」ということになります。同様に、2は「1/4硬質」、3は「3/8硬質」、4は「1/2硬質」、5は「5/8硬質」、6は「3/4硬質」、7は「7/8硬質」、8は「硬質」、9は「特硬質」となります。
H2 加工硬化の処理を行なった後に、軟化処理をしたものをいいます。
H21、H22、H23、H24、H25、H26、H27、H28、H29 H2の次の数字は硬質の程度を示し1は「1/8硬質」を意味し、2は「1/4硬質」、3は「3/8硬質」、4は「1/2硬質」、5は「5/8硬質」、6は「3/4硬質」、7は「7/8硬質」、8は「硬質」、9は「特硬質」となります。
H3 加工硬化の後に安定化処理を行なったものです。安定化処理とは、加工硬化をおこさせるための冷間加工をしたのちに、150°C程度の温度で処理することで、強度の低下を防止します。特にアルミとマグネシウムの合金は加工硬化後、常温に置いておくと強度の低下、伸びの増加が起きることがわかっています。
H31、H32、H33、H34、H35、H36、H37、H38、H39 H3のあとに続く数字が1の場合であるH31なら「1/8硬質」を意味し、2は「1/4硬質」、3は「3/8硬質」、4は「1/2硬質」、5は「5/8硬質」、6は「3/4硬質」、7は「7/8硬質」、8は「硬質(断面積減少率役75%)」、9は「特硬質」となります。
W 溶体化処理(固溶体化処理)のあと、常温で自然時効する合金のことです。不安定な質材とされます。
T 溶体化処理(固溶体化処理)、時効処理などの熱処理をしたものです。
T3 溶体化処理(固溶体化処理)の後に冷間加工し、自然時効させたものをいいます。次のT4材に比べ強度を強くするためと平坦度や寸法精度を出すために冷間加工の工程が入っています。
T4 溶体化処理(固溶体化処理)の後に自然時効が終わった状態のものをいいます。
T42 ユーザー側でT4処理したものにつけられる質別記号です。
T5 高温加工で冷却後、人工時効処理したものをいいます。溶体化処理(固溶体化処理)時に焼入れ感受性が低いタイプに用いられます。
T6 溶体化処理(固溶体化処理)の後に人工時効したものです。この処理の後に、寸法制度の向上やサイズの矯正を目的に冷間加工を行ったものについてもT6をつけてもよいことになっています。
T62 ユーザー側でT6処理をしたものをいいます。
T7 溶体化処理(固溶体化処理)の後に安定化処理をしたものをいいます。応力腐食割れを防ぐためや焼入れによって発生する変形などの防止をするために行います。
T8 溶体化処理(固溶体化処理)と人工時効処理の間に、冷間加工のプロセスが入っているものです。
T9 溶体化処理(固溶体化処理)と人工時効は終わった後に冷間加工したものです。
T351、T451、T651、T851 溶体化処理(固溶体化処理)のあとに、引張矯正によって永久伸び(1.5%~3%程度)を与えて残留応力を除去し、自然時効か人工時効させてものをいいます。
T3511、T4511、T6511、T8511 上記の引張矯正のあとに整直矯正をおこなったものです。
T352、T452、T652、T852 溶体化処理(固溶体化処理)のあとに、引張矯正によって永久伸び(1.5%~3%程度)を与えて残留応力を除去し、自然時効か人工時効させてものをいいます。
H111 H11よりも、加工硬化量を少なくしたものです。
H112 加工硬化や熱処理について特に調整せず、製造工程上そうなったものを示します。
H321 H32より加工硬化量の少ないものです。
T61 温水焼入れをしたT6のことです。
T361 T3の断面減少率を凡そ6%としたもののことです。
T31 T3の断面減少率を凡そ1%としたもののことです。
T81 T8の断面減少率を凡そ1%としたもののことです。
T861 T361を人工時効硬化処理したものをいいます。